インターンの選考なしは意味ない? 参加する価値と失敗しない選び方・活かし方
選考なしのインターンは意味がないのか。満足度や仕事の理解度の調査データから「物足りない」と言われる理由と、視野を広げる・選考ありに備える・落ちたあとに立て直すという3つの価値を整理しました。失敗しない選び方と、参加の前後にできるひと手間も紹介します。
公開日 / 最終更新日
運営 株式会社Hal / 編集 PREJOIN 編集部 / 監修 岩本 晃典(株式会社Hal 代表取締役)

解説
選考なしのインターンは、意味がないわけではありません。本選考の優遇を目当てにすると物足りなく感じることがありますが、「知らなかった業界や仕事を短時間で試す」「自分に合う・合わないを確かめる」ための場としては、むしろ使い勝手のよい選択肢です。価値が出るかどうかは、選び方と、参加の前後にひと手間かけるかどうかで決まります。
選考なしのインターンとは
選考なしのインターンとは、エントリーシートや面接、Webテストといった選考を通らずに参加できるプログラムのことです。申し込みの順に受け付ける先着制や、応募者の中から抽選で参加者を決める形式もあります。
内容は、会社や業界の説明、社員との座談会、短いグループワーク、仕事の一部を体験するワークなどが中心です。2022年に改正された文部科学省・厚生労働省・経済産業省の合意(三省合意)では、こうした会社や業界を知ってもらうためのプログラムは「オープン・カンパニー」(タイプ1)と整理され、職場での就業体験を必須とする「インターンシップ」(タイプ3など)とは区別されています。
企業が選考を設けない理由は、まだ自社を知らない学生に、まず知ってもらうためです。参加のハードルを下げて、多くの学生に会社や仕事に触れてもらうことを目的にしています。
「意味ない」と言われる3つの理由
選考なしのインターンに物足りなさを感じる人の声は、主に次の3つに分かれます。
内容が説明中心で、仕事をしている実感が持てない
参加者が多く、社員と話す時間がほとんどない
選考がない分、参加しても本選考につながらない気がする
データを見ると、この感覚には一理あります。キャリタスが2027年卒の学生モニターに行った調査では、参加したプログラムに「大変満足」と答えた割合は、オープン・カンパニー(タイプ1)で39.7%でした。これに対し、5日間以上のインターンシップ(タイプ3の汎用的能力活用型)では65.8%です。仕事内容を「十分理解できた」割合も、タイプ1の51.4%に対し、タイプ3の汎用的能力活用型では76.4%でした。
短く、説明が中心のプログラムほど、満足度や理解度は下がりやすい傾向があります。ただし、これは「参加しても無駄」という意味ではありません。短いプログラムには、別の役割があります。
それでも選考なしに参加する価値
選考なしのインターンが力を発揮するのは、次の3つの場面です。
- 視野を広げる志望していなかった業界や仕事に、気軽に触れられる
- 選考ありに備える仕事を一度体験しておくと、志望動機が具体的になる
- 落ちたあとに立て直す選考なしで手を動かすと、次に動く気持ちを取り戻せる
1つ目は、視野を広げたいときです。同じ調査では、参加前は「志望していなかった」プログラムのうち、参加後に「この企業に就職したい」「この業界に就職したい」に変わった割合が合わせて41.7%ありました。参加してみて初めて興味が湧く、ということは珍しくありません。選考のあるプログラムには、もともと興味のある企業にしか応募しにくいものです。選考なしなら、知らない業界に気軽に足を踏み入れられます。
2つ目は、選考ありのプログラムに挑む前の準備です。どんな仕事なのかを一度でも体験しておくと、エントリーシートの「なぜこの業界か」が具体的になります。
3つ目は、選考に落ちたあとの立て直しです。選考ありのインターンに続けて落ちると、動くこと自体が怖くなりがちです。選考なしで参加できる場で一度でも手を動かすと、気持ちを切り替えやすくなります。立て直し方はインターン全落ちしたときの記事でも詳しく紹介しています。
また、選考なしだからといって、その後の就活と無関係とは限りません。同じ調査で、参加後に企業から「早期選考の案内」があったプログラムは全体の61.1%、オープン・カンパニーでも59.6%でした。ただし、案内があるかどうかは企業やプログラムによって違うので、それを目的にするより、仕事を知る場として参加するほうが、得られるものは確実です。早期選考の仕組みや案内が届く時期は、インターンの早期選考とは?にまとめています。
| 選考なし | 選考あり | |
|---|---|---|
| 参加のしやすさ | 申し込めば参加しやすい | 書類や面接の準備が必要 |
| よくある内容 | 会社説明・座談会・短いワーク | 数日かけた課題や就業体験 |
| 向いている目的 | 業界や仕事を広く知る | 興味のある企業を深く知る |
| 注意したい点 | 内容の差が大きい | 時間と準備の負担が大きい |
失敗しない選び方
選考なしのプログラムは数が多い分、内容の差も大きくなります。募集ページで、次の3点を確かめてから申し込みましょう。
何をするかが具体的に書かれているか:「会社説明」「グループワーク」だけでなく、どんな題材に取り組むのかが分かるもの
手を動かす時間があるか:説明を聞くだけでなく、実際の仕事に近い課題に取り組むパートがあるもの
社員と話せる時間があるか:座談会や質疑応答の時間が設けられているもの
同じ調査では、社員との接点が「十分にあった」プログラムは「大変満足」が68.5%だったのに対し、「ほとんどなかった」では11.6%でした。選考なしのプログラムでも、社員と話す場があるかどうかは大きな分かれ目です。
時間に余裕がない人や、まず仕事の中身だけ知りたい人は、オンラインで好きな時間に取り組める仕事体験から始める方法もあります。PREJOINのバーチャルインターンは、企業の実際の仕事をモデルにしたワークに、選考なし・無料で取り組める形式です。日程を合わせる必要がなく、学年を問わず取り組める形式です。
参加の価値を2倍にする、前後のひと手間
選考なしのプログラムで差がつくのは、当日よりも前後の過ごし方です。
- 参加前:確かめたいことを1つ決める
- 参加中:座談会や質疑応答でその問いを聞く
- 参加後:面白い・意外・次に確かめたいことを3行で残す
- 次の応募へ:3行目を次に参加するプログラムの基準にする
参加前には、「この会社・仕事について確かめたいこと」を1つだけ決めておきます。たとえば「若手のうちはどんな仕事を任されるのか」「この仕事で一番大変なのはどこか」です。問いを1つ持って参加すると、説明中心のプログラムでも、聞くべきところが自然と分かります。
参加中は、その問いを座談会や質疑応答で聞いてみましょう。質問の時間がなければ、説明の中から答えを探すだけでも構いません。
参加後は、その日のうちに次の3行をメモに残します。
面白いと感じたこと
意外だったこと、イメージと違ったこと
次に確かめたいこと

この3行を続けると、参加したプログラムが「なんとなく行ったもの」で終わらず、あとで志望動機を考えるときの材料になります。3つ目の「次に確かめたいこと」は、次に参加するプログラムを選ぶ基準にもなります。
選考なしだけで就活を進めてもいい?
選考なしのプログラムだけで就活を進めることもできます。ただ、関心が固まってきたら、選考のあるプログラムにも挑戦してみることをおすすめします。選考のあるプログラムは、準備の過程そのものが自己分析や本選考の練習になるからです。
おすすめは、選考なしで幅を広げ、興味が固まった業界・企業で選考ありに挑む、という順番です。探し方の全体像はインターンの探し方にまとめています。短いプログラムを何社くらい回るかは、1dayインターンの記事も参考にしてください。
よくある質問
選考なしのインターンは、参加すると本選考で有利になりますか?
参加しただけで有利になるとは限りません。参加後に早期選考などの案内が届くプログラムもありますが、企業によって扱いは違います。有利・不利よりも、参加して分かったことを志望動機や面接で語れるようにしておくことが、結果的に本選考で生きてきます。
抽選で落ちることはありますか?
抽選制のプログラムでは、応募者が多いと参加できないことがあります。抽選に外れても、あなたの評価とは関係ありません。同じ企業が別の日程を用意していることもあるので、募集ページを確認してみてください。
選考なしのインターンばかりに参加していると、印象が悪くなりますか?
参加したプログラムの種類で印象が決まることはありません。大切なのは、参加して何を感じ、どう考えが変わったかを自分の言葉で話せるかどうかです。参加後の3行メモを続けておけば、話す材料には困りません。
選考なしのインターンでも服装や準備は必要ですか?
募集ページに服装の指定があれば、それに従います。指定がなければ、清潔感のある普段着で問題ないことが多いです。準備として一番役に立つのは、先ほど紹介した「確かめたいことを1つ決めておく」ことです。
出典・この記事について
- キャリタス「2027年卒 インターンシップ等に関する特別調査」2026年4月(類型別の満足度・理解度、志望度の変化、参加後のアプローチ、社員との接点別満足度)
- 厚生労働省 兵庫労働局「令和5年度から大学生等のインターンシップの取扱いが変わります」(三省合意の改正ポイント(4類型))
本記事は、PREJOIN 編集部(株式会社Hal)が、各社の有価証券報告書・決算資料・公式サイトなどの公開情報と公的統計をもとに作成しています。数値は作成時点のもので、最新の情報は各出典をご確認ください。
内容の誤りや古くなった情報にお気づきの場合は、info@hal-corporation.com までお知らせください。
まずはワークを1本、体験してみる
ほかの就活ノウハウのコラム
インターンの探し方|大学生が迷わない7つの経路と学年別の始め方・選び方
インターンの探し方を、就職情報サイト・企業の採用ページ・イベント・スカウト・大学など7つの経路と、1〜3年生の学年別の始め方で整理しました。学生調査のデータをもとにした応募先の選び方と、今日から手を動かせる5つの手順、悩み別に読みたい関連記事も紹介します。
インターン全落ちしたらどうする? 本選考への影響と今日からできる立て直し方
インターンの選考に全部落ちても、本選考への道は閉じていません。三省合意での扱いと調査データから本選考への影響を整理し、ES・Web テスト・面接など落ちた段階ごとの原因の切り分け方と、今日から始められる立て直しの 5 ステップを解説します。
インターンは今からでも間に合う? 秋冬インターンの時期と学年別にやること
インターンは今からでも間に合います。政府が要請している就活日程と、秋冬インターンの探し方を 2026 年 9 月時点の情報で整理しました。28 卒・29 卒を含む学年別に今やることと、夏を逃した人が今日から始められる 3 つの行動を紹介します。